ガーデンキュレーター協会について
ガーデンキュレーターとは?(ガーデンキュレーターの心得)
ガーデンキュレーター協会は、造園や植物に造詣と経験の深い専属のガーデンキュレーターを全国に派遣すること、また、ガーデンキューレーターを育成することで、質の高い緑を未来につなぐことに情熱を注ぐ、熱い想いを持った集団です。
株式会社Q-GARDEN代表取締役の小島理恵を発起人、愛植物設計事務所の創業者で、現在、代表取締役会長の山本紀久を塾長としてネットワークを広げ、現在(2024年)一般社団法人化を目指して準備を重ねています。
東京農大の造園課卒業後に造園業界に入って40年以上になる山本氏。日本列島改造という時代のうねり、バブル経済の影響を受けて、公共の工事など大規模な工事での、ぞんざいな植物の扱われ方に疑問を感じ、『植物と人との好ましい関係を模索し、提案する』を基本理念として1972年に、愛植物設計事務所を創業し現在に至ります。
愛植物設計事務所では、調査から計画、設計、管理運営までを意識、実践し、設計施工から20年、30年経って、その理念が形となって表れている生きた現場があります。また、その知見を惜しみなく後進に教え、自らも常に勉強し進化されています。
「そもそも、造園に必要な知識の範囲は、非常に広いんです。そして、ただ知っているだけではなく、それらの知識を現場に応じて繋ぎ合わせて一つの風景をつくりあげる技術がいる。しかも、現場では、自分の考えを、施主をはじめ、施工者や生産者にわかりやすく伝えるコミュニケーション能力も必須となります。
常に変化している「いきもの」を扱うので、ひとつ一つの現場ごとに、最適な解を見出していく観察力や忍耐力も求められる。かといって敷居が高いわけではなく、一般の人が誰でも関われる楽しさや魅力がある。造園という分野は全体像や専門性が見えにくいのです。しかし、だからこそ、一人で全てできる人は少ない。分からないこと、できないことは、協会のネットワークの中で聞きあえる関係性があり、真摯に学び続ける姿勢を持つ人が集まれば、個人に閉じていた知識を生かし合うことができます。」
現在、一般的に行われているような、年間スケジュールで決まっている定例的な作業だけでなく、植物や景観の状態に応じた「順応型の管理を行えるように調整できる人=ガーデンキュレーター」が、今後ますます必要とされていくでしょう。
協会では、「キュレーターの心得」をこのように定義しています。
- 周辺の環境を俯瞰し、植物遷移や土壌に関する深い知識に基づいて植物を整えられるオーガニックガーデニングのノウハウに通じ、ガーデナーの職能を引き出せること。
- 博物館のキュレーター(日本では「学芸員」と呼ばれる)のように、コミュニケーションや調整能力を存分に発揮し、他分野との連携にトライして、「ガーデン」という空間に、施主の期待を上回る価値を付加できること。
- 植物の尊厳が尊重され、丁寧に取り扱われ、健やかに生育できる環境を提供すること。
本協会では、ガーデンキュレーターとして監理ができる造園や植物の専門家集団として、全国からのご要望に対応していきます。お問い合わせについては以下フォームからお願いいたします。